テレビマガジンが欲しい!とネダられて。
「テレビマガジン(児童向け雑誌)が欲しい」と息子に、ここ数日ねだられていた。
子供向けの雑誌なのに千円もする、というのもあるけど、我慢させる事も学ばせないといけない。そこで妻は、ソロバンのワークを全部終わらせたら買ってあげると言うが、
ご褒美の為に頑張らせる教育もあまり良くないと聞くので、これはどうしたモンかなと。
それならと、一計を案ずる。
スイミングスクールの後、しつこくネダってくる息子の頭を拭きながら僕は、
じゃあ、君が何でその雑誌が欲しくて、どんな風に楽しい雑誌で、それでどんな風に遊ぶのか、パパに教えてよ。
それをパパが聞いて「それはイイね!」
と思ったら、買ってあげるよ。
そう伝えてスイミングスクールを後にした。
そこから20分程自転車で移動し、
行きつけの酒屋のカフェスペースで、
息子と向かい合い、ソファにどっかと座って、コーヒーを片手に、
さぁ聞かせてもらおうか…と。
「え、えーと、オモチャが付いてくるんだけど」
ん?何ていう本に?
「あ、テレビマガジン2月号っていって、それについてくるオモチャが(略)」
なるほど、時計にもなって仮面ライダーごっこも出来るのか。それで?
「それで、どんな風に遊ぶかっていうと、僕はその時計をして自分で考えたライダーになって遊びたい。」
…思わず舌を巻いた。ちゃんとプレゼン出来た事も良いと思ったし「自分で考えたライダー」のくだりに、手前味噌かも知れないが、僕は感動した。
うん、良く分かったよ。
楽しそうだね、買って帰ろう。
そういうと息子も満足そうだったし、
買って渡す時僕は、コレは強請(ねだ)られて買ったんじゃないな、と妙に納得出来た。
教育としてはどうなんだろうか。
何が正解かは僕には分からないが、本来は与える事に悩む必要などないと思うし興味がある物、欲しい物は何でも与えるべきだろう。
しかし現実そうもいかないので「我慢」
させるしかない。
その中で、苦肉の策でしかないのかも知れないけれど、今回のプレゼンで息子の成長を感じ取る事が出来た。
何より、自分の感情を言葉に変える事は彼の人生でとても大切な事だと僕は思うのだ。