40代管理職、父になる。

6歳男児.2歳女児、共働きの父。趣味は自転車。

セミの羽化

※虫の苦手な方はご遠慮下さい。

よく、生物の孵化を教育として子供に見せる、という話を聞く。めんどくさがりの僕は興味もなかったけれども、
偶然、公園で弱ったセミの幼虫を拾ったので、
持ち帰り、
部屋のカーテンに付けると、息子は大喜び。
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張り紙したり、折紙で作ったセミを飾って、セミの羽化を心待ちにしている。
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でも、幼虫はどう見ても未熟な感じで、動きも遅く力ない。
残念ながら、
朝にはそのまま、お亡くなりになってました。

妻が幼虫の亡骸を片付けた後も、
息子はカーテンの下を探して「もしかしたらセミになって下に落ちてるかと思って」なんて言うので、パパ思わず涙を禁じ得ないわー!

って事で、

昨日の夕暮れ、
家族4人でセミの幼虫を取りに行ってきました。
息子と僕、無事一匹ずつ捕獲。
今度は二匹ともベランダの網戸に。

幼虫達は、
しばらくウロウロしてから落ち着く場所を発見した様子。

日が落ちると程なくして、先に一匹、羽化を始めた。
グロいような、美しいような、
少し剥きたてのエビにも見えたりして…
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ゆっくりと、でも目を離すとあっという間に、
美しい羽を伸ばした。

追うようにしてもう一匹、殻から抜け出る瞬間、
ゆっくりと羽を広げて始めて、

落ちた。

4人でうわー!となって、拾って助けようとする娘に
「触るんじゃねぇっ!」と一喝。
木の棒を持って来て仰向けの腹にそっと差し出すと、キュっと掴み返してきたけれど、

濡れティッシュのような羽が、セミの顔面にべっちゃりと張り付いて「あぁっ、羽が、、もうダメちゃう…?!」と妻、息を飲む子供達。
しかし、捕まった木の枝をシッカリ固定すると、ふるふると登り出し、やがて止まって、羽を伸ばし始めた。

ホッとする4人。
直後セミが自分で余計な動きをして落ちかけると妻、
「大人しくしとけやー!」
とキレ気味に叫ぶ。


朝起きると、一匹は、掴んでいた脱殻を残して
居なくなっていた。

落ちた方は、

落ちてた。

下に。

息子が僕を起こしながら「ママが、セミ、死んじゃったって」とクールに言うので、いや、セミ死んだフリするからなー、
と、ベランダに転がるセミの腹にまたそっと枝を差し出すと、
またキュッとしがみついてきて、息子「やった!」と思わず声をあげる。

可愛らしいモンだなと。
生きててよかったね。

玄関先に枝ごとセミを置いておこう、
元気になったら飛んでいくかもよ?

息子はその後、登校前までずーっと見てた。

ウチに帰ってきた頃には、元気に飛んでって、
居なくなってたらいいね。
僕はそう言って息子を学校へ見送った。

帰宅すると、セミは居なくなっていた。

妻は辺りに落ちてないか散々探したらしい。

どうやら、
ちゃんとどこかに飛んで行った様子。

よかったな、と息子に言うと、
ほんの少し寂しそうだった。

今朝、出発前に妻が息子に「二匹目はもしかしたら飛べなくて、そのまま死んじゃうかもね」と話すと「じゃあ、お家でお世話する?」といっていたらしい。

子供は多感で、
親が何かを学ばせようと、伝えようとする事の何倍も、

勝手に、色んな事を感じてるのだと僕は学んだ。