愚痴を言う妻は良妻だろうか。
よくママ垢界隈で旦那さんを口汚く罵ってる所を目にするが、
それで御家庭の安寧が保たれるのであれば何の問題もない。
というのは、女性はホルモンの分泌の関係で愚痴を言う事でストレスの解消になるという話もあるし(男性はあまり効果がない)、何より当の旦那さんはノーダメージである。
ここまで考えて、管理職の僕としては
「しかし問題は何一つ解決していないのではないか。その場凌ぎでは根本は何も変わらないのでは。」
となる所ではあるが、そもそも一つずつ問題を解決する、そんな必要が家庭にあるのだろうか。
仮に不満をすぐ口にしたとしたらどうだろうか。例えばランチを自分が用意したとして。
相手の事を思い、あれこれ悩んで選んだメニューに「あーあ、〇〇か。××が良かったのに。」と返されて、思わず反論したくなるのは自然の摂理、磁石の同極を向ければ弾き合うのと同じ原理、化学反応程の驚きもなく爆発するだろう。
それなら僕は黙って出されたメニューを食べるだろう、だが妻はそれでも文句を言う事がある。
僕はそんな時、磁石がポンと弾き合った後、無理をせず様子を伺う事にしている。
会話にするとこうだ。
妻「あーあ、〇〇か。××が良かったのに。」
僕「そうか…。」
なんなら、次はそうする、と続ける程度。
これはもはや、ワガママを言う子供にするのと同じ、反発して抑えつけるでも、宥めるワケでもない。
「そうか、そうだな、お前の言うとおりだ。だがな、現状は変えられん。」というだけの話。これに理屈を付けて、君の健康を考えこうなった、等自分の考えを加えよう物ならタチマチ相手からは「それはアナタの勝手な発想でありワガママ」とされる。なので、現状だけを説明するしかないのだ。
「男はみんな子供。手の上で転がすものよ…」と仰る女性もいらっしゃるが、男も女も無い。
ワガママ言うヤツは総じて子供
というだけの話である。
そもそも愚痴の根っこは概ね相手のワガママから始まる。もし反発しようとすれば相手からすれば内容問わずワガママとされるので、
もう僕ならば「そうか、オカズは三品が基本なのか。その通りかも知れない。だがな、今夜はメイン1皿、オマケのソーセージしかない。これが現状だ。」と飲んでもらうだろう。だが、
良妻の方は粛々とワガママボーイな旦那に謝り反省しつつも、
その屈辱をツイッターやママ友にブチまけるのである。
それで家庭が上手く行くなら、
それはそれで素晴らしい。
なのに、そのツイッターですらも
「嫌なら別れろ」とか、
「選んだアンタが悪い」等と言われ、
場合によってはカタカナの好きな変な団体に「男はみんな糞なの…騙されちゃダメ。女はずっと昔からね、」とずっと昔から生きてるのかな?っていう人達にツイートを利用され、
まるで旦那が悪の総大将、昭和の魂が具現化した悪魔の様に扱われてしまった主婦も見たような気がする。
さて、妻の愚痴ツイートで気を付けるべき事があるとしたら、
「愚痴は誰が聞いても気分が悪い」と言う事実を忘れない事だろう。
言ってる内容がどんなに正しかったとしても「アホか、バカが、ゴミが。」と
口汚く罵る言葉自体にダメージを受ける人は思うより多い。
僕自身、気持ちが滅入ってる時にその手の口汚さを持ち味としたツイッタラーの方のツイートがシンドくて、
ブロックした事もある。
ネットには僕なんかよりずっとデリケートな人も多いので、
その上さらに「聞けい!世の中の糞旦那様よ!」と始めれば、クソリプをクソリプで喰らい合う地獄絵図となるだろう。
もはや、誰が悪いかすら分からない。
本当はドメスティックな愚痴ほど、信用のおける相手にだけすべきである。
双方の話を聞ける存在がいればそれこそ根本的解決になるかも知れない。
それでも中々言い出し難いとしたら、愚痴の持つ負の力を自身も分かっていると言う事で、
その負の力をツイッターというゴミ箱に発射すればツイッターの住人から反発を受けるのは当然だと言える。
愚痴を言う妻は、それを上手く解消出来れば自分をコントロールできる良妻であり賢い人かも知れないが、ウッカリネットに吐き出すと思わぬストレスで返される時代となった事も知っておいて欲しい。
僕は思うのだが、
もしかしたらネット依存の時代はぼちぼち収束へ向かうのではないかと。
愚痴はリアルで関わりのある人に言い難くとも言うべきで、その勇気を元手に、伴侶との正しいコミュニケーションを開拓しなければならない。
都合の悪い事をネットと言うゴミ箱に吐き出す時代は終わりを迎えるべきだろう。
と、風呂敷を広げた所で、
管理職としてもう一度言いたい。
問題の根本を解決するのは、まず現状を理解し把握する事から始まる。
誰かのワガママに付き合う事はない。
黙ってきいて、現状を受け入れさせる。それしか他にないし、
もし伴侶を愛しているとしたら、
愛しているからこそ辛い。
それもまた互いに理解するべき現状なのだと思う。